HRC 2020年企業平等指数100への道

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米国人権NGO団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン財団(HRC)の「企業平等指数2020」(※1)でスコア「100」を達成した。このことがわかったとき私は、ひとり静かに座り、この達成に要した長い道のりに思いを馳せました。

ここに至るまでの道は決して平坦ではありませんでした。この成果は過去数年にわたるHRCとの協業の賜物でしたし、企業平等指数の改善は弊社がこれまで「インクルージョン&ダイバーシティ(包含と多様性)」の取り組みをいかに熱心に推し進めてきたかを反映した結果でもあります。

「自社をより包含的な組織にしよう」。この方法を模索しはじめたひとたちが弊社のリーダーから現れはじめたたのがほんの3年ほど前のこと。ほどなくパロアルトネットワークスはCEO Action Pledge (CEO行動誓約)に署名することになりました。この誓約は私の士気を高めてくれました。自分自身が達成したいことを公式に約束してもらえたのですから。おかげで「これならきっとうまくいく」と信じられましたし、ゴールに向けた幸先のよいスタートを切ることもできました。もちろんやることは山積みでしたが最初の一歩としては上々でした。 

やがて、従業員ネットワークグループが数々結成されるようになり、職場の改善に必要なものがなにかについての発言も交わされるようになりました。そしてこの数年間、こうしたグループの活動は結成者たちの手で熱心に推し進められてきました。私の所属するインクルージョン&ダイバーシティ部門は、こうしたネットワークグループすべてと連携して仕事をしてきましたが、なかでも「LGBTQIA+ネットワーク」グループの皆さんには多くの面で協力を仰ぎました。このグループの皆さんのおかげで、組織内で改善の余地があるのはどこかがわかったほか、不快な会話に毅然と立ち向かう、より包含的な職場づくりを進めることができるようになりました。各グループの従業員は、初回の企業平等指数調査で得点が低かった分野について洞察を共有してくれましたし、改善案を提供したり、解決策を実践に移したりといった面でも協力してくれました。

「得点の低さに対応する」というのはただ「高得点獲得を目指す」ということではありません。自社ポリシーや業務環境を見直してもっと従業員が働きやすい環境をつくりあげるということです。この働きかけには社内から積極的な協力がありましたし、私たちの部門は、こうした協力のおかげで従業員にとってのあるべき姿をその基礎から従業員たちとともに築いていくことに戦略的に集中して取り組んでいくことができました。

私たちはまた社外のコミュニティにも目を向けました。慈善団体のDallas Hope Charitiesや、シリコンバレーでLGBTQ+活動を行っている地域センターのBilly DeFrank Centerなどの地域社会のパートナーとの関係強化を目指したのです。これらの団体は、LGBTQIA+ネットワークはもとより、弊社の掲げるミッションにも寄り添う価値観を体現している組織でしたし、いずれも弊社従業員による熱心なボランティア支援活動や助成金を受けていましたから、そうした活動に従事する従業員の皆さんのアイデンティティや情熱について、私たちの理解を深めてくれました。このほか、Lesbians Who Tech、Silicon Valley Prideといったイベントでは、スポンサー活動や採用活動を通じて連携しあい、キャリア面でのサポートやネットワークづくりを支援してきました。私個人は、社内ネットワークグループのメンバーに対しても外部の組織に対しても支援を公式に表明することが、内部ポリシーの変更と同じくらい重要だと考えています。  

最後に私たちは、批評家の目とインクルージョンの観点から社内のポリシーや慣行をていねいに見直して、すべての従業員がきちんと支援の対象となっているかどうかを確認しました。だれもが自分が完全に受け入れられていると感じられる職場をつくりたい。私はこの願いを叶えたくてこれまでやってきました。もちろん、こうしたポリシーは、これまで人生の旅路をある決まったやり方で歩いてこられた方々にとっては、負担に感じられる側面もあることでしょう。そして今後さらにインクルージョンを推し進めるためにこれらのポリシーが変わっていくのを目の当たりにすれば、自身の生き方にポリシーが当てはめられているように感じてしまい、その逆、つまりポリシーの方に自身の生き方を反映させているのだと感じられない方もおられるかもしれません。
ここで得られた最大の気づきは、これらポリシーや戦略は今後も絶え間なく見直しされねばならない、ということでしょう。謙虚さと創造的破壊を念頭に、これらを定期的に再評価することで、従業員、そして社外コミュニティによりよい支援を広げていかなければなりません。 

従業員ネットワークグループを監督するインクルージョン&ダイバーシティでの自身の役割や、より広いインクルージョンを目指す自身のコミットメントを思うと、このスコアを見た私の心は誇らしい気持ちでいっぱいです。私たちは、これからも従業員の皆さんやパートナーの地域コミュニティグループの皆さんの話に耳を傾けます。そして企業平等指数100のスコアを維持し、インクルージョン&ダイバーシティの他の分野で新しいマイルストーンを達成し続けられるようにつとめます。そのためにはこれまで以上に皆さんの話すことに耳を傾け、不断の努力で変化や戦略にさらにしっかり対応していく必要があるでしょう。

私にはそのための準備ができています。

※1: LGBTQIA+の職場における公平性に関連する企業ポリシー・慣行をベンチマークする米国の主要な調査